開業準備で最も大切なこと
行政書士試験に合格し、開業準備中という方のブログ(複数)を時々見ています。
期待半分、不安半分で準備を進めておられる様子がよく伝わってくるのですが、少々気になるのは、資金計画についてきちんと詰めているのかなと思わざるを得ない方がいらっしゃることです。
これは確信を持って申し上げられることですが、開業後にそれなりの広告宣伝費をつぎ込んだとしても、事務所の認知度が上がり、依頼が来るようになるまでにはある程度の時間がかかります。
なので、最低でも数カ月間は依頼がなくてもやっていけるように資金の手当てをしておく必要があります。貯金を取り崩す、融資を受ける、兼業でスタートする、当面は配偶者の収入に頼るなど、その手段はさまざまに考えられるでしょう。
そして、広告宣伝費という「投資」なしで「収益」を上げるのは極めて困難な道であることを心得ておくべきでしょう。100万円を投じて200万円を得るのは、方法さえ間違えなければ実現可能性はかなり高いのですが、ゼロから50万円を生み出すのはこの上なく難しいのです。
「お金がないから自宅兼事務所で開業する」という発想も、やむを得ないこととはいえ、決して望ましいことではありません。「自宅兼事務所にすることによって浮いたお金を広告宣伝費に投じる」のが本来のあり方だと私は思っています。
開業準備というのは、誰にアプローチしてどういう仕事をとってくるかを考え、行動することです。ウェブサイトの制作でいえば、どのようなコンテンツが必要かを考え、試行錯誤を繰り返しながら自分の手でつくり上げていくことが重要であって、外注するか自作するか、どこの業者に発注するかは二義的な問題です。