ウート・ウーギ

ことし初めてのN響定期に行ってきました。

2曲目がチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲だったのですが、肝心のソリストがいまひとつ。全体に音が貧弱で、特に高音部がかすれ気味。音程の怪しいところも幾つかありました。

この曲、オーケストラは2管編成ですが、弦の数が通常より随分減らされていました。「14型(第1ヴァイオリンが14人)でやるとソロが聞こえなくなっちゃうから?」と思わず勘ぐってしまいましたね。

これまでにいろいろなヴァイオリニストを聴いてきましたが、「これは凄いぞ!」と思ったことはそう多くはありません。その中の一人が、イタリアのヴァイオリニスト、ウート・ウーギです。

何年か前のN響定期に出演し、ブルッフの協奏曲を弾いたのですが、「こういうのをヴィルトゥオーソと言うのだろう」と思わせるような演奏で、感服したことを覚えています。

これには前段の話があって、随分前(昭和の御代でした)に彼のソロでベートーヴェンの協奏曲を聴いたことがあったのですが、このときの演奏がよくなかったのです。なので、ブルッフのときも全く期待していませんでした。そこへ目の覚めるような演奏を聴かされたものですから、そのギャップに驚いたという面もありました。

ベートーヴェンのときは、もともとシェリングの出演が予定されていて、彼の急死によってウーギが急遽代役として出演したと記憶しています。あのときは、きっと本調子からはほど遠かったのでしょうね。

 

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