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2-30 相続人の廃除

長男に財産を残したくありません。その旨を遺言すれば、そのとおり実行されるでしょうか。

 長男には一切の財産を相続させない旨の遺言をすることは可能ですが、長男には最低限の取り分としての遺留分があります。長男が遺留分減殺請求をすれば、他の相続人や受遺者はこれに応じなければなりません。

 どうしても長男には財産を残したくないということであれば、長男を廃除するという方法があります。

 民法は、自分の子供など遺留分を有する推定相続人を廃除する(財産を相続させないようにする)ことができる規定を置いています。

 遺留分さえ取り上げてしまおうという制度ですから、「長男とは何となくそりが合わないから、相続させないことにしよう」といった程度のことで廃除することはできません。廃除が認められるのは、(1)被相続人に対して虐待をした、(2)被相続人に重大な侮辱を加えた、(3)その他の著しい非行があった――のいずれかの場合に限られます。

 具体例としては、非行を繰り返した上、暴力団員と結婚し、両親が結婚に反対しているにもかかわらず、披露宴の招待状の招待者として父親の名前を印刷し、両親の知人に送ったりした推定相続人について、廃除が認められています。逆にいえば、相当ひどい「非行」でなければ、廃除はなかなか認められないと言えるでしょう。

 推定相続人の廃除は、被相続人が自ら家庭裁判所に請求するか、遺言にその旨を記しておき、被相続人の死後、遺言執行者が家庭裁判所に請求する形でなされます。いずれにせよ、被相続人の一存で廃除することはできず、必ず家庭裁判所の判断を仰がなければなりません。

 一たん廃除が認められた後でも、被相続人はいつでもその廃除の取り消しを家庭裁判所に請求することができます。遺言に廃除を取り消す旨を記載した場合は、遺言執行者が家庭裁判所に請求することになります。

 なお、推定相続人が廃除され、相続権を失った場合でも、代襲相続の適用はあります。廃除されて相続権を失った推定相続人に子があれば、その子は代襲相続人となります。

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