遺言書に書かない方がよい内容があるとすれば、それはどういったことでしょうか。

 遺留分を侵害するような財産の配分は、できれば避けた方がよいと思います。どうしてもそうせざるを得ないときは、付言事項でその理由をきちんと説明しておくべきでしょう。それがないと、遺留分減殺請求をされる可能性が高くなります。

 付言事項で特定の相続人を批判したり、恨みつらみを述べるようなことも避けた方がよいと思います。遺言はご家族へのラストメッセージです。そこに否定的なことを書かれてしまうと、受け取った側はそれを抱えたまま生きていかねばなりません。たとえ誤解であったとしても、その誤解を解く機会は永久に訪れないのです。