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3-20 成年後見人の権限

成年後見人にはどのような権限が与えられるのでしょうか。また、成年後見制度を利用した場合、本人の権利や行動が制限されることはありますか。

 成年後見人は、日用品の購入など日常生活に関する行為を除くすべての法律行為について取り消すことができるようになります。また、後見人は本人の財産を管理し、その財産に関する法律行為について本人を代表します。後見が開始すると、本人の印鑑登録は抹消されます。

 ただし、婚姻・離婚・養子縁組・離縁といった身分上の行為については、成年被後見人は成年後見人の同意を必要とせず、成年後見人が取り消すこともできません。

 保佐人は、民法13条1項に定める行為(3-4参照)について同意権が与えられます。この範囲で保佐人の同意を得ないでした本人の行為については、保佐人が取り消すことができます。また、申立ての範囲内で裁判所が定める特定の行為について、保佐人は代理権を有します。

 補助人は、民法13条1項に定める行為の一部で、申立ての範囲内で裁判所が定める行為について同意権が与えられます。この範囲で補助人の同意を得ないでした本人の行為については、補助人が取り消すことができます。また、申立ての範囲内で裁判所が定める特定の行為について、補助人は代理権を有します。

 成年被後見人と被保佐人は、医師、弁護士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、税理士、社会福祉士などの国家資格を得ることができず、会社の取締役にもなれません。現にこれらの地位にある人が成年被後見人や被保佐人になると、その地位を失います。なお、被補助人についてはこのような資格制限はありません。

(注)2018年(平成30年)3月、「成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案」が国会に提出され、審議中です。この法律が成立すると、現行の成年被後見人・被保佐人を一律に排除する規定から、「心身の故障によりその業務を適正に行うことができない者として(各府省令)で定めるもの」と個別に判断する規定へ改められます。

執筆者
行政書士・社会福祉士 稲吉 務
(足立区の専門職成年後見人)

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