去る7月6日の参議院本会議で可決成立した「法務局における遺言書の保管等に関する法律」により、新たに自筆証書遺言の保管制度が創設されることとなりました。

制度の概要は以下のとおりです。

○自筆証書遺言を作成した遺言者は、法務局に対し、遺言書の保管を申請します。申請に当たっては、遺言者本人が法務局へ出向くことが求められ、代理申請や郵送等による申請は認められません。

○申請を受けた法務局(遺言書保管官)は、申請に係る遺言書が民法968条の定める方式(日付及び遺言者の氏名の記載、押印の有無、本文部分が手書きで書かれているか否かなど)に適合するか否かについて、外形的な確認を行います。

○保管された遺言書は、遺言者の生存中は遺言者のみが閲覧することができます。また、保管の申請を撤回し、遺言書を返してもらうことも可能です。

○遺言者の死亡後、相続人、受遺者、遺言執行者等は、保管されていた遺言書の写し(画像情報)等からなる「遺言書情報証明書」の交付を受けることができます。相続登記や預貯金の解約等の相続手続は、この遺言書情報証明書を用いて行うことになります。

○法務局に保管された自筆証書遺言については、検認の必要はありません。

この保管制度によってもたらされるメリットは、
(1)原本が法務局に保管されるため、紛失、隠匿、変造等のおそれがない。
(2)申請時に外形的な確認が行われることにより、形式不備による無効を防ぐことができる。
(3)検認を経る必要がない。
――の3点でしょう。

一方、申請時の確認は外形的なものにとどまることから、文面のあいまいさなどから生ずるトラブルは防ぐことができません。せっかくの遺志を生かすために、文面について専門職にチェックしてもらうことをおすすめしたいところです。

また、現状では、遺言書があるのに、その存在に気づかないまま相続人が遺産分割を行ってしまうリスクもあります。これについては、遺言書が保管されている遺言者が死亡したときに、法務局から相続人に対して遺言書が保管されている旨を通知する仕組みについて、戸籍等と連携することで速やかな通知を可能とするシステムを構築する意向が法務当局から示されています(衆議院法務委員会における小野瀬民事局長答弁)。

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