愛子さんの行く末

タイトルを見て「愛子さんって、誰?」と思われた方もいらっしゃることでしょう。

NHKの連続テレビ小説「ひよっこ」に登場する向島電機乙女寮の舎監、永井愛子さんのことです。和久井映見さんが演じています。

集団就職で上京したヒロインみね子の勤め先だった向島電機は、東京オリンピック後の不況のあおりで業績が悪化し、倒産してしまいます。同僚たちは再就職先が決まって次々と寮を離れ、最後に残ったみね子も、レストランすずふり亭のホール係として採用が決まり、一安心というのがこれまでの展開。

舎監として寮生たちの再就職に心を砕いてきた愛子さんですが、これからは我が身の振り方を考えなければなりません。向島電機の工員・事務員として働き続けてきた愛子さんは、ドラマでは年齢が明らかにされていませんが、恐らく40代半ば。男女別枠で年齢制限ありの求人が当たり前だった時代です。再就職先を見つけるのは相当難しいのではないかなぁと‥‥

そして、存命なら90歳を超えているであろう愛子さんは、今どんな老後を過ごしているのだろうかという想像もめぐらせてしまいます。向島電機では厚生年金に加入していたでしょうが、その後の勤め先次第では十分な年金が受け取れていない可能性があります。もしかしたら、最後のセーフティーネットである生活保護に頼らざるを得ない状態になっているかもしれません。

実際にいらっしゃるのです。身を粉にして何十年も懸命に働いてきたのに、勤め先が年金のことをきちんとしていなかったがために、老後は生活保護に頼るしかないという方が。

この先のドラマにどの程度登場するかはわかりませんが、愛子さんの将来に幸多かれとひそかに願っています。

 

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