経験の生かし方

行政書士業務に限らず、どんな分野でも経験を積むことは大切です。ただ、あわせて心得ておかなければならないのは、積んだ経験をどのように生かすかということです。

某同業者がブログでこんなことを書いていました。「金融機関での相続手続に慣れてきて、どこの銀行が厳しく、どこの信用金庫は甘いなどがわかるようになってきた。」

これは、私に言わせれば経験の生かし方が間違っています。

預貯金を含め相続手続というものは、先方が求める要件を満たせば必ず実行されるものです。現場における裁量の余地は、基本的にはありません。

支店レベルで手続が完結する(本店やセンターへ回す必要がない)地域金融機関であれば、足りない書類があったとき、「とりあえずこれで受け付けておきますから、後で持ってきてください」くらいの融通はきかせてくれるかもしれませんが、必要書類の原本確認を省略するようなことはありません(あったとしたらその方が問題です)。

ちょうど去年の今ごろでしたが、某金融機関で被相続人の住民票除票の提示を求められ、少々面食らったことがありました(記事はこちら)。それ以来、金融機関へ出向くときも、念のため住民票除票か戸籍附票を持っていくようにしています。

相続手続で金融機関が求める書類は、それぞれで微妙に異なります。私たち専門職が経験を生かすべき方向性は、どこへ行ってもスムーズに手続ができるように完璧に書面を調えることであって、「あそこは甘いからちょっと手抜きしても大丈夫だ」などと考えることではないのです。

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